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箱根ガラスの森美術館へ~③

  • TC朝日のブログ

みなさん♪こんにちは!

今日の東京は曇り。

 

頬をなでて吹き過ぎて行く南風の暖かさにも、なぜか心が浮き立つ今日この頃ですが

みなさま、つつがなくお過ごしでしょうか。

 

本日は「箱根ガラスの森美術館」最終回をお届けします。

 

写真右側の全長10mのクリスタル・ガラスのアーチをくぐると

「ヴェネチアン・グラス美術館」へと続きます。

 

ヴェネチアン・グラスは、古代ローマ時代のローマン・グラスの発明にその起源を発するとも言われ、

当時すでにイタリア半島全域には多くのガラス工房が作られていました。

ガラス生産の中心地は、現在のヴェネチア共和国のガラス製造業者、工人、助手、家族までも「ムラノ島」に

移住させ、「島外に脱出するものは死罪を課す」と言う強力な保護政策により、今日に至るまで、

ヴェネチアン・グラスの中心地であり、ムラノ島の人々は、ヴェネチアン・グラスと運命を共にしてきた

と言われているそうです。

 

入口を入ると、まず目にとまるのが、こちら「ガラスの泉」

「生命の誕生」と言うテーマがあり、開きかかった透明の殻と内部の楕円形のフォルムによって

構成されています。箱根ガラスの森のシンボルとして見事に空間に調和しています。

 

(花装飾脚オパールセント グラス・ゴブレット)

 

ヴェネチアン・グラスの伝統的なデザインを踏襲しつつ、新しい時代にマッチした華やかな装飾を

とり入れる事によって、19世紀後半大きな人気を博した「サルヴィアーティ工房」の典型的作例。

青みをおびた半透明乳白色ガラスの幻想的な美しさと脚部に施された過剰なほどの花装飾が

この作品が受け入れられた時代の美意識を物語っています。

 

(果物装飾角形坏)19世紀

(花鳥装飾脚ゴブレット)19世紀・サルヴィアーティ工房

(クリスタッロ飾坏)1986年 リノ・タリアピエトラ作

(ドルフィン形脚ワイングラス)20世紀

脚の部分がいるかの形になっていて金彩の見事なワイングラスでした。

まさに溜息の出るような美しさです。

 

(ミルフィオリ・グラス・ランプ)1910年頃 フラテッリ・トーゾ工房

 

 

(風にそよぐグラス)1895年 ジュゼッペ・バロヴィエール作

 

植物の茎をイメージした細く、長い今にも折れそうな脚部に大きな坏身がのっていて

そこに立っているのも不思議なくらいなのに、わずかなそよ風にゆらゆらと揺れ動くその様子

はまさに芸術。みる者の心を奪う、その繊細で美しい立ち姿は、それがガラスである事すら

忘れてしまいそうなほどの驚異の作品でした。

世界中から奇跡のグラスとして大きな注目を集めたのは当然でしょう。

 

15世紀から18世紀にかけてヨーロッパ貴族を熱狂させたヴェネチアン・グラスは

繊細かつ優美な、まさに卓越した技を尽くした美の極みです。

 

こちら「ヴェネチアン・グラス美術館」は名品約100点を展示しています。

中世ヨーロッパ貴族が熱狂したヴェネチアン・グラスの繊細優美な輝きに

時のたつのも忘れて、溜息のでるような美しさにひたる。

そんな時間を過ごしてみませんか。

 

T.C Master 朝日 美千子

 

 

 

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